睡眠と覚醒をコントロールするオレキシンとは?異常分泌で睡眠障害も

suimin

目次

オレキシンとは

オレキシンは脳内の視床下部から分泌されている神経伝達物質です。
このオレキシンは摂食行動や睡眠や覚醒をコントロールする物質です、オレキシンの分泌異常によって睡眠障害に繋がることがあります。

オレキシンの機能

当初オレキシンが発見された際にはオレキシンの働きにより摂食行動が亢進することから食欲に関係する物質として発見されました、名称もその働きから食欲という意味のorexisから名づけられています。
オレキシンの機能はそれだけでなく睡眠と覚醒をコントロールする機能があります、オレキシンが分泌されることにより脳内が覚醒状態となります、反対にオレキシンの分泌が減少すると脳が睡眠へと促されます、この様にオレキシンの分泌量で覚醒と睡眠の状態をコントロールしています。
またオレキシンが分泌されることにより交感神経の働きが活発になり体のエネルギー消費を促進する機能があります、オレキシンが分泌されることにより筋肉が糖分を消費する速度が増加する機能があります。

オレキシンの減少が引き起こす睡眠障害

オレキシンには睡眠をコントロールする機能がありますので、このオレキシンが減少してしまうと当然睡眠に悪い影響が出てしまいます。
オレキシンの減少で発生する睡眠障害としてナルコプレシーという睡眠障害があります、この睡眠障害は日中起きていなければならない場所や状況でも関係なく突然眠ってしまう睡眠障害です、この症状が発症すると前日どれだけ眠っていたとしても日中の強い眠気は変わらず発生します、そのため社会生活に支障が発生するだけでなく、車の運転中でも眠ってしまうので大きな危険が伴います。
このナルコプレシーの発症原因の一つとしてオレキシンの減少が関係しているとされています。
オレキシンが減少することで覚醒と睡眠のコントロール機能が働かなくなります、そしてオレキシンが減少することによって脳内が睡眠へと促されるため日中に眠ってしまう症状が発生してしまうと考えられています。

オレキシンの分泌を増加させる方法

オレキシンを増加させる方法としていくつかの方法があります。
まず普段の日常生活で行える方法として「バランスの良い食事を規則正しく食べる」「食事を味わって食べる」ことです、バランスの良い食生活はなにより大切ですが、食事を味わって食べることによりオレキシンの分泌が増加します。
またストレスを感じていることでオレキシンの分泌が抑制されてしまいますのでストレスを発散させることができる方法がオレキシン分泌に繋がります。
薬やサプリでオレキシンを増加できないかと思いますが、現在ではオレキシンを薬やサプリで増加させることはできません、オレキシンと同じ様な機能を有する薬の開発も進んでいますが現時点ではまだ研究段階なので、オレキシンを増加させるには普段の生活を見直し自ら分泌を促す以外に方法はありません。

まとめ

オレキシンの機能には食欲の増加や覚醒と睡眠に係る物質として研究されていますが、まだまだ解明されていない部分も多く残っています。
オレキシン自体はどの様に分泌されるのか、そのタイミングを制御しているのはどの部分であるのか、またオレキシンが関係している食欲や覚醒睡眠に影響するメカニズムの解明には至っていません。
しかしこのオレキシンの分泌を促進させることや増加させる方法ができればナルコプレシーだけでなく他の睡眠障害を治療することができるかもしれません。

関連記事

ページ上部へ戻る