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睡眠の大きな2つの分け方
睡眠には細かく分けて5つの段階が存在しますが、まずは大きな分類として「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」があります。「レム」は英語で”REM”と表記し、日本語で「急速眼球運動」と呼ばれる単語の省略形です。
ノンレム睡眠とは
睡眠の段階の一つであるノンレム睡眠はさらに4つのステージに分けられますが、ノンレム睡眠全体で共通するのは脳が休息状態にあるということです。深い眠りというのはこのノンレム睡眠の段階で発生し、話しかけたり体に触れたりしても起きることは少ないです。
レム睡眠は体の休息?
ノンレム睡眠とは対照的に、レム睡眠は脳の機能が少しずつ活発になる一方、体の運動は抑制されています。このような特徴からレム睡眠は体を休めている段階と理解できますが、同時に起床に向けて脳を覚醒させつつある段階とも言えます。
ノンレム睡眠の第一段階
いわゆる「まどろみ」はノンレム睡眠の最初の段階にあたり、話しかけたり揺さぶったりするとすぐに目覚めることが多く、ごく短い夢を見ることもあります。睡眠段階の中で意識がある唯一のステージという特徴を持っています。
睡眠で大きな割合を占める第二段階
寝息を立てる程度の浅い眠りが発生しているのがノンレム睡眠の第二段階で、同じく浅い睡眠が続く第一段階と合わせて睡眠の50%近くを占めています。第一段階ではまどろんだ中でも意識が少しありますが、第二段階では意識が無い状態です。
第三段階から少しずつ深い睡眠に
ノンレム睡眠の第三段階からは睡眠が深くなっていき、体温の低下とともに呼吸・脈拍が抑制されています。この段階までくると通常の感覚的刺激で目覚めることは少なく、たとえ起きたとしても体のだるさからすぐには起き上がることができません。
最も睡眠が深くなる第四段階
ノンレム睡眠の第四段階は睡眠が非常に深くなり、第三段階のように簡単には目が覚めないという特徴があります。全ての睡眠のステージの1割程度を占めるこの段階を経て、次のレム睡眠に少しずつ移行していきます。
夢を覚えているレム睡眠
ノンレム睡眠の段階が過ぎると、脳の目覚めの段階であるレム睡眠が起こります。レム睡眠の大きな特徴は見た夢を覚えているということです。全ての睡眠の段階で夢は発生していると言われていますが、ノンレム睡眠ではその夢を記憶しておくことができません。一方、レム睡眠では脳の活性化が夢の発現と記憶を引き起こしていると考えられています。
金縛りはレム睡眠で起こる
一般的に金縛りとして知られている現象は、レム睡眠の段階に起こります。レム睡眠中には体の筋肉が緩くなっており、なんらかの刺激で目覚めてしまうと筋肉がすぐには動かせないことから金縛りの現象が起こります。また、睡眠不足や疾患を原因とする幻覚に似た症状が現れることもあり、金縛りの際に現実にないものが見えるということが起こりえます。
ノンレム・レム睡眠は複数回起こる
ノンレム睡眠、レム睡眠の段階は睡眠において一回きりではなく、複数回繰り返されることが分かっています。2つの睡眠段階がどのような配分で1つのサイクルとなるかは個人差が大きいですが、8時間程度の睡眠で平均して4~6回のサイクルが出現すると言われています。また、入眠時からしばらくは深い眠りの段階が増えるのに対し、覚醒前には浅い眠りが睡眠段階の多くを占めるという特徴もあります。