睡眠の効果

深い眠りと浅い眠りを繰り返すことで体を休める

睡眠の効果は休息です。

一日活動してたまった疲れをリセットし、脳と体を休息させて次の日の活動のための準備をするために必要です。

私たちの体や脳は、一晩のうちにノンレム睡眠レム睡眠を交互に何度か繰り返すことで休息を取ります。

ノンレム睡眠=脳の休息

ノンレム睡眠では、脳が眠っている状態です。深い眠りのことです。ノンレム睡眠の状態では、体の筋肉は動いているので、寝汗をかきます。

睡眠が深くなるにしたがって血圧が安定し、脈拍も少なくなります。ノンレム睡眠の間はゆっくりした深い呼吸をしています。

レム睡眠=体の休息

レム睡眠中には、体の筋肉は緊張を緩め、深く休んでいる状態になります。一方で、脳は活動しています。

レム睡眠中は呼吸が浅くなり、脈拍も変動します。また、記憶の整理が行われるのもレム睡眠中です。日中に記憶したもののうち、必要なものを整理して脳内にとどめる活動が行われます。

眠りの前半と後半の違い

ノンレム睡眠とレム睡眠についてご紹介しましたが、同じレム睡眠、ノンレム睡眠でも眠りに落ちた直後と明け方の目覚めの前では眠りの深さが異なります。

私たちは一晩のうちにレム睡眠→ノンレム睡眠→レム睡眠→・・・と言うサイクルを平均して3回~5回ほど繰り返しますが、特に眠りが深くなるのは、眠り始めてから3時間の間にやってくるノンレム睡眠中です。

つまり、入眠直後は深い眠りにより脳を積極的に休め、朝の気象に向けて徐々に眠りが浅くなるようになっています。

レム睡眠とノンレム睡眠の切り替わるタイミング

よく、レム睡眠とノンレム睡眠は90分サイクルで切り替わると言われますが、この切り替わりの時間には個人差が大きくあります。

90分は平均の数値で、短くて約70分、長くて約110分となります。

ノンレム睡眠とレム睡眠の切り替わりに重要なのが、「寝返り」です。

寝返りは同じ姿勢で寝ることで起きる血流の停滞を改善したり、布団にこもる湿気を逃して快適な睡眠環境を保つうえでとても重要な役割を果たしますが、もう一つの役割として、ノンレム睡眠とレム睡眠の移行をスムーズにさせるという働きもあります。

眠りの深さと体温の変化

眠りのリズムや眠気は体内時計によって管理されていますが、寝ているときの体温の変化やリズムも体内時計が管理しています。

一般的には、体温は夕方以降に徐々に下がり始めます。

体温が下がることで体が休息のモードに入り、眠気が起こるというメカニズムです。

体温を下げるためには、手足などの体の末端部分から熱を外に放出することが必要です。そうすることで、体の奥深くの体温(深部体温)が下がり、眠りが訪れます。

睡眠の効果を高める4つのポイント

睡眠にはさまざまな効果や役割がありますが、なかなか夜寝付けない場合にはどのようなポイントに気を付けるといいのでしょうか。

ポイントその①寝る前の入眠の儀式を行う

儀式と言っても特に格式ばったものではなく、眠りに入る前の自分なりの環境の作り方や準備のことを指します。

例えば、歯を磨く、寝巻に着替える、水分補給を行うなど、決まったことを寝る前に毎日行うことを指します。

歯を磨いて眠気が来るわけではありませんが、このような行動を習慣化することで、意識的に脳と体の睡眠のスイッチを入れることができます。自分なりのことでいいので、リラックスできるものを探してみましょう。

ポイントその②アロマを焚く

アロマなどの匂いは睡眠にいい効果を発揮します。香りは脳に直接働きかけるため、リラックスにつながり、それが睡眠の質や効果をあげることにもつながります。

カップに注いだお湯に精油を2、3滴たらして嗅いでみたり、枕元に精油をしみこませたタオルを置いたり、アロマディフューザーを活用するなどの方法が効果的です。

また、湯船にアロマを数滴入れて、アロマバスを楽しむことでもリラックスにつながり、寝つきが良くなる効果があります。

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寝る前にお勧めのアロマ

ユーカリ、ネロリ、スイートマジョラム、ラベンダー、ローマンカモミール など

ポイントその③ぬるめの湯船につかる

38~40℃くらいのぬるめの湯船につかることで、寝つきをよくする効果があります。

30分くらいゆっくりつかりましょう。入浴にはリラックス効果やリフレッシュ効果があり、スムーズな入眠の助けになります。

入浴後、体温は緩やかに下がり始めます。体温が下がると眠気が起きるので、このメカニズムをうまく利用して寝つきをよくすることができます。

ポイントその④快眠に適した室温と湿度を知る

睡眠時の適温は、季節によって変動します。夏は26~28℃の室温、冬は15~16℃の室温がちょうどいい温度です。

湿度は季節を問わず50~60%くらいになるようにすると快適です。

冬場は乾燥しますが、夏場のエアコンなどでも湿度は下がるので、乾燥しすぎないように心がけましょう。

また、寝ているときは頭からも汗をたくさんかきます。

枕を干したりするなど工夫しましょう。

ガーゼやタオルなどを活用して湿度をうまく調節するといいでしょう。

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